なんかのブログ

書きなぐりたい、この思い。

とうとうギニョれたよ 感想、書きなぐり

 末満さん、貴方の血は何色だ!!

 

 『グランギニョル』東京千穐楽観てきました。

 もう、残酷もいいところで、客席で震えました。『LILIUM(以下リリウム)』のときと似た感覚で、『TRUMP(以下トランプ)』の世界観が更に辛く、苦しい方向に広がってしまったのを感じました。

 

 キャスト、スタッフ、そして末満さん、かかわったすべての方々お疲れ様でした。

 染様、ダリちゃんを演じてくれてありがとう。

 そしてめいめい、お疲れ様でした、大阪公演までゆっくり休んでください。

(体調不良なんてこと忘れてしまうほど、めいめいの演技は素晴らしかった!!)

 

 普通にネタバレ感想なので未観劇の方はお気を付け下さい。

 観る予定の方は、ネタバレを見るとこの辛さが悪い意味で半減するので、本当にネタバレなしのがいいです、とだけ書いておきます。

 

 末満さん、自分でしんどい物語って言ってたみたいですけどこれはしんどい、今まで演じてきた方々がこぞって泣くのも当然の物語。

NU版トランプで、今まで語られてなかったところが補完されて、正直、ある種の正解を見せられたというか、物語の余白をしっかり埋められたような気がして、今後のトランプの物語は、足りなかったピースを埋めていくだけになるのかな、とちょっとさみしくなってたんですが、今回のでそんなの心配する必要なくなりました。くっそ末満さん世界をどんどん広げて……(頼むから全部書くなり上演するなりしてください)

 

 この胸のもやもやというか抱えきれないモノを整理していくために書いてるので脈略がないんですけどご了承ください。

 

 

 もう、なんか、この怒り?悲しみ?を誰にぶつけたらいいんだってまず「ダミアン」この野郎なんですが、でもどうせ「ダミアン」も辛い過去があるんだろ知ってる。

 

 グランギニョルで、トランプシリーズ履修組が、何をそんなにつらく思っているかをちょっと物語を思い出しながら書き連ねていこうと思います。

 

 末満シリーズ初めて?とりあえず名前は信用するな、それが飲み込めれば沼に入るのはそんな難しいことじゃないぜ。

 

 まず、何と言っても、この物語で重要になってくる「ウル」の存在。

物語の最後に「ウル」と名付けられ、デリコ家の子どもとして生きていくとなったあの赤子。

・「ダリ」と血がつながっていない

・イコール「ラファエロ」とも血がつながっていない

・「ウル(マルコ)」と「スー」の子が「ウル」(ややこしい)

・むしろ「アンジェリコ」と血がつながっている(腹違いの兄弟)

・ダンピールである(寿命が短い)

・「死に怯える」「その呪いに負けない」という相反するイニシアチブに苛まれる運命にある(なお、死ぬことが決定している)(生まれてすぐに咬まれすぎである)

・「ウル(マルコ)」と「ウル」の死に方が同じ(どちらも「ごちゃごちゃうるせー」とまで言われている)

・リリウムにて「ウル」という名の秘薬が出てくる

 

 書いてて辛い・・・

 このグランギニョルを観てNU版トランプの早乙女ウルを観てみたんですけど、そりゃああれだけ「死」と「生」にこだわるなあって・・・

 で、それを踏まえてダリちゃんを観ると、ダリちゃんが守りたかったのは、デリコ家の秘密じゃないんだなって。うんと、デリコ家のための秘密じゃないというか。

ダリちゃんは、「負けるな!」と、イニシアチブを上書き(できないけど)しようとしてまで、ウルを、スーの子を守りたかったんじゃないか、ウルに生きて欲しかったんじゃないかって・・・

 ダンピールやトランプの存在は、ウルの「死に怯える」呪いを助長させる、只でさえ、ダンピールで死が間近に迫っている、だからラファエロに辛く当たってまでウルの運命を、呪いを、何とかしたかったんじゃないかなって。呪いに負けたくなかった。グランギニョルを踏まえてダリちゃんを見ると、その言動は何でって思う方もいると思う、でもダリちゃん素直じゃないから・・・

 結果、「我らの結末」は悲しいものになる。ダリちゃん視点に立つと、クラウスが憎くて仕方なくなるけど、自分は血盟議会として、トランプを守らないといけない。ううん辛い・・・

 ダリちゃんがトランプのお心を守るのは、トランプの心の乱れが、繭期であるウルに影響して呪いを悪化させるのを防ぐためでもあったりする??

 ラファエロについては、『コクーン』が観られるまで分からないけど、多分、ウルの本当の出生は知らないんじゃないかなあ・・・

 でもラファエロは確実にダリと、フリーダの子どもだって納得できたのは良かった。「案外優しいんだな!」それ、ダリちゃんにも言ってあげてジョルジュ・・・

 あと、「デリコ、デリコ、デリコ!俺は好きでこの家に生まれたわけじゃない」

この台詞、あんさんの息子も言いますぜって思ったけど息子じゃなくなっちゃった。辛い!

 アンジェリコについては、もうなんでそんな運命にしたのと思わざるを得ない。フラ家がどう関わるかがグランギニョルで明かされるんだって言うのはわかっているし、もしかしてウルとアンジェリコが兄弟なんじゃってのも予想できたけど、まさかここまで酷いとは。トランプでのアンジェリコ様をみると、彼もまた自分の出生は知らないだろうし、『コクーン』まではきっと、ラファエロと親友であったんじゃないかとは思うんだ。アンジェリコもまた、原初信仰者扱いになるのかな・・・?

 

☆キキについて

 「マリーゴールドが巡り巡ってキキの子孫だったら~」って役が発表されてすぐ呟きましたけどもまさか本当につなげるとは。

オズの見た「マリーゴールド」は抽象表現でしょうけど、君のおかげで「愛すること」を成し遂げ、キキの血はグランギニョルから3000年は続くんだな(もしかしたらグレコの血も)と思うとちょっと嬉しい。でもマリーゴールドはキキちゃんとは対称的な「愛せない、愛されない子」になってしまうんだけど・・・

 キキの台詞で「もう泣かないって決めたの」って言わせたり、BGMで『もう泣かないと決めた』を流すあたりホント末満音響は鬼畜だぜ。

 

☆パンフレットの小説について

語り手は「ソフィ」=「臥萬里」(スペクターで死ぬ方)

「シモン」=「石舟」(トランプで出てくる方の臥萬里を育て、のちに原初信仰者になり、臥萬里に殺される)

「カザン」=「歌麿」(家族をダミアンストーン(コピーかどうかは知らないけど、年代的にたぶんダミアンコピー)に殺され、自身は人間からヴァンプになる)

「師匠」=「李春林」(ダンピール。この中で一番の古株。過去も未来も何かある)

 ここで、師匠だけが不穏な過去を持っているんですけど、この師匠の母親と、身篭らせたヴァンプは誰だって話なんだよなあ・・・(アレンとメリーベルではないことは年表で明らか。血筋かどうかは知らないが、先にロダンが生まれているので可能性は低い)

 ハンター組を知れば知るほど、ピエトロの異色感が強いんだけど、これは年代に開きがあるからまだ考えられないな・・・

 

☆ドナテルロの兄?

 スペクターパンフに出てくる「ドナテルロ」の兄ちゃんは多分「ジャック・ブレア」

 ってことはドナテルロ・ブレア?ただの新聞記者として出てきたにしては異色であり、迷子になってそのままなので(確か、彼だけその後がわかってない??)今後何かしらで絡んでくるはず。

  と、思ったらニコ生で言及されてて、ジャックじゃないって!!なんてこったい。

 

疑問点

☆マルコ・ヴァニタスはいつからダミアンコピーか

☆ニコ・ヨハネス・ヴラドは何者か、クラウスと関わったあのヴラドか

 

 今、とりあえず観劇後に書けるのはこれだけ

 あとは思い出しながら、あと2公演観られるので、他作品も復習しながらもう一回しっかり考えて繭期の日々を過ごしたいと思います。

 とにかく、酷い話だった・・・(繭期の民にとってはご褒美です。ありがとうございます)